2013年2月20日水曜日

羊たちの抗争

公園には、羊は18頭(平成25年2月1日現在)います。
そのうち白い顔のコリデール種が8頭、黒い顔のサフォーク種が10頭。
隔離舎にサフォークのマロンとお母さんのサクラ。
後の16頭は、羊舎にいます。

羊舎は、二つの放牧場につながる二室に別れ、それぞれにオスとメス、言ってみれば、女子寮と男子寮と言う感じで、7頭と9頭に分かれています。
女子寮には、体調不良で餌喰いの悪い子が2頭、それぞれ一部屋貰って、その他の女子はみんな一緒。
男子寮も3部屋に分かれ長老が一部屋、もう一部屋には、病気ではありませんが、気が弱く、他の羊と一緒だと怖気づいて、餌箱に近寄らないちょっと気の小さいのが2頭います。
気の弱い2頭
















そして、平和な感じの羊ですが、オスは、群れの中の優劣をつけるために喧嘩をします。
とは言え羊、モコモコ同士の喧嘩なんて、お相撲さんの着ぐるみを着込んだ芸人さんの対決みたいに、ボヨヨン、ボヨヨンとのどかな感じの戦いなんだろうと思っていました。
でも、実際に喧嘩を目の当たりにする飼育員によれば、さすがにそんな悠長なもんではないようです。
両者はなれたところから、頭を下げてドッカンと激突、牛同士の喧嘩のイメージでしょうか。
近くにいるとゴッツン、ゴッツン、すごい音が響く。
その迫力は、往年のボボ・ブラジルと大木金太郎の名勝負を髣髴…
のたとえは、みなさんピンと来ないかな。

優劣が決まれば、喧嘩はしなくなりますし、体力的に劣る子羊なんかは、はなから相手にしないので、同じ部屋での喧嘩は、今はもうありません。
でも、掃除をするため、各部屋の羊が部屋を追い出され、放牧場で全部一緒になると、男子寮は喧嘩です。
掃除の前の腹ごしらえ、喧嘩すんなよ















隔離された弱虫2頭が、体だけは大きいので、最大派閥の元気グループのボスと小ボスの癇に障るらしい、放牧場で一緒になると、この弱虫たちに突進です。
弱虫は、迎え撃たないで逃げ腰なので横を向く、そこにドッカンとぶつかるもんだから、弱虫がひっくり返る。
それで勝負あった、なわけなんですが、ひっくり返った相手を更に頭でドカドカやる。
それが、、飼育員の補助をやってるシルバー人材のおじさんたちの怒りを買ったりします。
それで、お昼休みにおじさんが、「あんまり ひつこぉー あたまでやるもんだでいっぱつ どづいたったわ」
((倒れている羊に対して)あまりに執拗に、頭突きを繰り返すので、(それを止めるため、攻撃している羊を)多少強めに叩いてやった)
と息巻いてらっしゃることが、たまにあります。
そういう時はなるべく穏便に事を収めるようお願いしますが、多分モコモコを殴ったって向こうはたいしたダメージでは無いように思います。

それにしても、喧嘩を吹っかけるほうには、掃除のたびに顔をあわせるのだから、いい加減、顔を覚えて突っかかるのを止めるくらいの頭は無いのか、頭の使い方を間違えてるぞ、と思います。
一方やられっぱなしの羊には、やられてばっかりいないで、やり返したらどうなんだと歯がゆい思いもします。
ぶつかり合いなら、根性決めれば大きいほうがゼッタイ有利なんだから。

ちなみに、羊は転がってしまうと自力で起き上がれないこと多いようで、転がされた羊は、攻撃が止んでも転がったきり、飼育員の助けがあるまでなすすべ無し。
もう、ほんとに不甲斐ない。

参考
転がって起きられない羊のことを「cast sheep」というそうです。
(グーグル 「羊 起き上がれない」 調べ)