2013年6月26日水曜日

近頃のはじめとたける

4月1日に生まれたヤギ(日本ザ―ネン種)の「はじめ」はもうすぐ生後3ヶ月を迎えます。

4月1日生後間もない「はじめ」
体毛はふわっふわ。声もか弱かったです。
 

まだまだお母さんのミルクにべったりです。

広くなった放飼場で走ったり、とび跳ねたり、おとなとは違った子どもらしい行動を観察することが出来ます。


お気に入りの場所
はじめ、はじめと呼び続けて3ヶ月。
「あれ、僕はじめなのかも・・」名前を覚えたようです。
はじめと呼べば反応を示してくれるようになりました。

小さくてもおとこのこ。かわいそうですが繁殖に結びついてしまうので、お母さんのミルクとはずっと一緒にいられません。予定では8月には移動させてしまいます。
母子がいっしょに過ごす姿を見ることができるのは残りわずかです。


呼べば来る。と言えば・・
放牧場にいる豚のタケルさん(大ヨークシャー種)。
生後6カ月頃のタケルと初対面して以来、勝手にタケルと名前を付けました(前の名前はとても複雑で長い名前でした。なぜタケルなのかよくと聞かれますが、タケル顔だったからです。)

お客さんにもたくさん名前を呼んで頂いたおかげで、名前を覚えてくれました。

先日も素敵なご夫婦に可愛がって頂き、すっかりご機嫌。

対話中。ぴぴぴぴぴ

かなりよい3ショットです☆
ありがとうございました!

みなさんもぜひ名前で呼んでみてください。

おわり

2013年6月24日月曜日

梅雨の花景色

花菖蒲が終わり、やはり湿地に咲くハンゲショウが盛りを迎えました。















花は小さく、目立つのは、白い葉です。
生えている葉っぱ全部でなく、どちらかと言うと枝先の日に良く当たる葉の元から半分以上が、とても明るい白色になります。
緑とのコントラストはそれは鮮やかで涼しげで、清涼感を感じます。

ただ、咲いている場所が日は当たるとはいえ、湿地なので、やぶ蚊がいてのんびりしていると刺されて痒く、清涼感などとは言っていられなくなります。
「半夏生」というのは季節の節目を表す言葉の一つで、夏至か11目を言ったそうです。
ちょうど今ごろ、梅雨の盛りから後半あたり季節を言うのでしょう。
暦の言葉から花の名前が出来たのか、花の名前から暦の名前を決めたのか諸説あるようですが、暦の時季をはずさず今年も咲きました。

梅雨の時期なので、アジサイも元気です。
こちらは色とりどり、とは言え、どの花も淡いパステルな色合いで、梅雨空を軽やかにしてくれます。






今日はそれに加えて、ネムの木が花をつけているのを見つけました。













低い位置に花をつけていたので、しっかり撮れました。


強烈な色ではない、淡いようなピンクなのに、どうも花の感じが日本人離れして、南国な雰囲気、暑さにぴったり、どんと来い猛暑…、
はさすがに言いすぎ。
空梅雨気味ではありますが、湿度は高く蒸し暑い今日この頃、清涼感を味わいに、花を眺めにいらしてください。

2013年6月19日水曜日

たけちゃんがお父さん。

メスぶたは、月一くらいで発情します。
野生の動物と違い、年中無休。
オスのほうは、メスさえ良ければいつでも大丈夫。
放牧場にはオス、メス一緒にいるので、受胎は、メスぶたの発情とのタイミング。
と言うわけで、暑い時期でも、子豚は生まれます。

空梅雨で暑い中ですが、6月にも仔豚が生まれました。
ひ弱な仔豚たち(ぶたの赤ちゃんは、家畜の中でも、とても虚弱な状態で生まれてくるそうです)には、寒いよりは良いようで、すくすく育っています。

今回の仔豚は、たけちゃん(2歳、オス)の初めての仔。
















たけちゃんの正式な名前(名号と言います)は、「バックアイハルノチロル 159-7-136582」なのですが、豚の場合特別呼び名があるわけではありません。
若い飼育員がたけると勝手に名付けて、呼んでるうちに、本人が「たける」とか「たけちゃん」とか呼ばれると寄ってくるようになり、そうすると他の従業員にも名前が定着し、1年たった今では、自他共に認めるたけちゃん。

たけちゃんは、平成23年9月生まれ、生後半年の24年3月に公園にやってきた大ヨークシャーの純潔種。

純潔種の豚を1元と呼びます。
この1元のオスに別の種、ランドレースの純潔種の1元豚を掛け合わせて生まれる混血の仔が、2元と呼ばれます。
大ヨークとランドの混血の2元のメスに茶色のデュロックの1元オスをかけ合せると、生まれた仔は、大ヨーク、ランド、デュロック3週類の混血で3元になります。
このぶたがお肉になって出荷されると、三元豚(サンゲントン)と呼ばれます。
たけちゃんは、店頭に並ぶ三元豚のご先祖、おじいちゃんになるべく育てられた種豚です。


うちの公園に来た当初、たけちゃんは、1頭づつ隔離された小さい長屋風の豚舎で育ちました。
1歳になれば受精の能力はできるので、昨年の秋、お日柄の良いころに、たけちゃんの部屋にメスをお迎えして、お見合いをしました。
ところが、うちの場合、お相手のメスがベテランぞろいで、大きい方ばかり。
その大きいおねえさんが、発情期を迎えているといっても、つれないそぶりを見せつつの恋の駆け引きを見せたりする。
ところが、まだ幼くて、その辺の機微に疎く、体格も劣るたけちゃんは、どうも気後れ気味で上手くいきません。
(まぁ、もう少し分かりやすく、具体的に言うと、たけちゃんが後ろに回って乗っかろうとしても、体が小さいので、嫌がる素振りのメスがでっかいお尻をブゥインと振ると、振り切られちゃう。
それでも頑張って乗っかったら、足が短くて目的地に届かないという、かなり切ない状況。)

たけちゃん、たけると可愛がられ、一頭きりで、エサの取り合いもない乳母日傘の一人っ子。
体格だけでなく、精神的にもまだ弱いところがあったのかもしれません。

その間じゅう、職員も獣医さんも、たけちゃんのところに集まって、励まし、叱咤しながら見守ったのですが、ちっとも上手くいかず、だんだんしょんぼりしてきて、取り囲んだ応援団を恨めしそうに見つめる始末(うそじゃないです、ホントにそう見えました)。
一回目のお見合いは失敗に終わり、まぁ、気を落とすなとギャラリーから慰められました。

その後、秋のうちに2回お見合いをしたのですが、残念ながらこれも上手くいきませんでした。

秋のお見合いは空振りに終わりましたが、冬になると、たけちゃんもちょっと大きくなったので、今後はあまり大騒ぎせず、たけちゃんとお相手のタイミングでことが運ぶようにと作戦を変更。
2箇所ある放牧場の東側に引越しさせて、2頭のメスと同居させました。
両手に花と、はた目にはうらやましい環境です。

ただ、一緒にいるメスは、たけちゃんよりずっと年上、体格もまだ、彼女たちのほうが大きい。
そして、このうちの1頭は、畜産センター公園きっての問題児。
同居のメスのえさをとる、けんかを吹っかけて追い回すと、気性が荒い。
どの豚も、優劣付けで、同じ柵に入った当初の小競り合いはありますが、普通は最初だけで、勝ち負けがついた後は、優劣の秩序でそれなりに仲良くやっていきます。
ところが、この姉さんは、まったく落ち着かない。
虫の居所が悪ければ、他のメスに、時を選ばず突っかかり、追いまわし、えさも食べさせない。
それほど体は大きくないのですが気が強く、相手が大きくてもお構いなし、ねじふせ、蹴散らしています。
最年長のお姉さんなのに、大人気ないったらありゃしません。

他の豚と同居は無理な豚なのですが、唯一、今一緒にいるメス豚はいじめない。
じつは、この2頭、同年同日にここで生まれているので、多分同じお母さんから生まれた姉妹です。
仲良くやれるのはそのせい、としか思いつかない。

とにかく、そんな凶暴なねいさんと同居して、オスとは言えまだ小柄、すっかりなめられ、いじめられ、肩身の狭い思いもし、脅威と孤独を感じたのか、飼育員にますますなつき、放牧場の一角にある豚舎の中にいても、たけると呼べばとことこ走ってやってくるようになりました。
我々が呼んでも走ってきますが、お客さんが呼んでもやってくる。
うちでは、一番愛嬌がある動物になりました。

それが春になり、遠足の団体さんが入り、呼べば答えるたけちゃんで、このシーズンをやっていこうと思っていた矢先、どうも彼の反応が鈍くなってきた。
我々が呼んでも、すぐに駆け寄ってこない時があり、そのうち完全に知らん振りされることもあり。

たけちゃんの異変には、みんな気づいていましたので、その原因について話し合ったところ、放牧場内の関係が落ち着いてきて、仲間と上手く言ってるから、あんまり人間には関心がいかなくなったのではないだろうかと言うことになりました。

つまり、たけちゃん彼女たちと上手くいってるんじゃない。
いよいよ恋の季節到来と言うのが我々の結論。
そして、今回の快挙.
それも、相手はきついほう、パチパチ。

われわれの予想的中、ぶたの気持ちが手に取るように分かる飼育員、こちらにも拍手貰って良いかな。

気がつけば、たけちゃんのおしりも何も、一回り大きくになりました。
がんばれ、たけちゃん。
ピンちゃんにびびらない、立派な種豚になってください。
恐いおねいさんは、分娩豚舎へ行って留守なのでのびのび

2013年6月18日火曜日

有精卵

昨日(6月17日)NHKの「ほっとイブニングぎふ」:毎週月~金 後6:30~7:00でうちの公園で買ったいただいた卵から、雛を孵したと言う小学生の男の子からのお便りが紹介されました。

当公園では、オス・メス一緒の部屋で飼っているので、産んだ卵は有精卵、
である可能性が高い卵です。
ですから、上手く暖めれば孵化する、
と言う可能性は多分にある。
ということで、うちのは、暖めればひよこが出てくる、
かもしれない卵です。

お客様に、店頭でこういう説明をすると、かわいそうで食べられないと言う反応もたまにあります。
お子さんは、孵してみたいと目を輝かせて、お父さんお母さんのほうを見ますが、たいがいの場合、孵化なんて話は、却下。
結局面倒見るのはおとななので、乗り気にはなれない。
良く分かります。

子供たちのキラキラした目に心が揺れている保護者様には、卵の孵し方と心構えについてお話させていただきます。

まず、温度
約38度くらいに温度を保ってください。
体温で暖めるくらいでは孵らないと思いますので、熱源と熱が逃げないような箱なり何なりの保温具が必要です。
熱源は24時間つけていないといけないので、火事に気をつけないといけません。
温度の変化にも注意が必要です。

つぎに、転卵。
卵は世話をしてやらないと孵りません。
諸説あり定かではありませんが、最低、日に3回転卵をしましょう。
転卵というのは、卵をぐるっと一回転させるのではなく、120度くらいづつ卵の向きを変える作業。
卵黄表面にある「胚」(はい)が卵殻膜(うす皮)にくっついてしまわないようするため(くっつくと死んでしまうそうです)
また、たまご全体に温度や湿度がまんべんなく当たるようにするためにも重要なこと、
なのだそうです。
卵の表面を三分割し、鉛筆で薄く線を引いておくと卵を転がす目安なります、
とお客さんから聞きました。

そして、日に何度かは霧吹きで卵に湿気を持たせてやってください。

卵がかえるまでは約三週間、24時間監視体制で上に掲げた作業を、欠かさず続けていただくと卵は孵る、
こともあります。
コタツに放り込んで放置、と言う具合に必要な作業を怠ると、絶対に卵は孵りません。
しかし、必要な作業を忠実に実行出来ても、孵らない場合もございます。
努力も実らないことはある。
そこのところはご承知願います。

次に、雛が生まれたその後の心構え。

生まれた雛は直に、ニワトリやアヒルになります。
コケコッコーやガーガーの鳴き声は、隣近所があれば大変な迷惑です。
ご近所に迷惑をかけない、それなりの住環境が必要です。

犬猫と違い糞のしつけは出来ないので、始末や掃除は大変です。
だのに、芸をするわけでもなく、大して慣れもしません(多少は人懐っこくはなります)。
下手すれば、突っつきに来る。
こういう方を10年以上面倒見ないといけません。

手に負えなくなっても、うちの公園ではお引取り致しません。
生きたまま引き取る施設は、たぶんどこにも無いです。
飼えなくなったら、自分でつぶして食べるしかありません。
その覚悟が必要。

と言うようなことをお話していると、お子さんのほうもちょっと無理かなと言う顔になります。

NHKにお便りを送られたお子さんは、うちにも孵った雛の写真を見せに来てくれました。

おばあちゃんと一緒に卵を買いにいらした時には、さっきの環境と覚悟のお話をさせていただいた覚えがあります。
でも、おばあちゃんがドンと胸を叩いて(例えです、事実とは異なります)鳴くようになっても、うちなら大丈夫、世話も私がやってやると太鼓判でした。

その後、殻の中でピヨピヨと鳴き声がするけど、殻を割ってやったほうが良いでしょうかとお問合せをいただき、自力で割るのを待ってくださいとお伝えしました。

それから数日後、あんたには無理かもしれんと言われとったけど、孵ったよ、
とお孫さんと一緒に生まれた雛の写真を見せに来てくださいました。
夜中12時に、転卵、霧吹、様子見、で次は、朝の5時。
なかなか大変なスケジュールでお世話されていたようです。
大変ですねと言うと、おじいちゃんが頑張ったみたいなことを確か仰ったような。

当公園では、1日に2,3個のときもありますが、概ね日に10個以上の有精卵を売っています。
環境と覚悟の点で問題がなければ、是非チャレンジを。
ウコッケイの卵は100円、それ以外の卵はアヒルもチャボもみんな1個10円。


 そのほか、6個1パックで奥美濃古地鶏の卵を販売していますが、こちらはブランド保護のため、食用のみに用途の方にしか販売できませんので、よろしくお願いします。